全国裂織ニュース21号
 

エコプロダクツ展 in GDP 2006 に出展して
小林 純子

エコGOODデザインスクェア会場
 8月23日から4日間、東京ビックサイトで、グッドデザイン・プレゼンテーション(GDP)2006が開催されました。グッドデザイン賞設立50周年にあたり、今年は、会場の一角にエコGOODデザインスクエアが設けられ、この中で全国裂織協会としての出展がおこなわれました。
 (株)コロンビアスポーツウェア・ジャパンの裂織布の靴、門田杏子さんのジーンズ・ラグ、キャップ・アンド・ベスト、裂織草履、安達聖子さんと筆者の裂織バックが展示され、繊維製品のリサイクル方法のひとつとしての裂織の、デザインの可能性をアピールしました。会場では、デザインを学ぶ学生さんを含め様々な年代の方々が立ち止まって興味深く見ていかれました。実物で見るのは初めてでも、裂織というものについてある程度知っている方が意外に多いのが印象に残りました。また、GDPの会場全体を見回しても、環境やサスティナブルな(持続可能な)社会に配慮したデザインが多く目につきました。
 裂織は、もともと限られた布を最後まで使い尽くす工夫から生まれたものです。布に込められた記憶を大切に残したいということもあったでしょう。今回出展させていただいて、そういう裂織の原点が、地球環境を維持していくための資源の循環が重要な課題となっている今の社会で、改めて大きな意味を持ちつつあることに気付かされました。裂織をするということ自体にある種の物語性があり、時には使い手にモノ(布)の由来や行く末について想起させることがあるとすれば、人とモノの間にいつもよりもう少しやさしい関係ができるかもしれません。繊維製品のリサイクル率は、他の消費財に比べ低く、新たなリサイクル手法の開発も模索されているようです。状態の様々な古着や古布の再生ということで手間もかかり、また、ひとつの素材の量も制限のある裂織布が、今回の靴のように、ある程度量産される製品にもなりうるということも新鮮な驚きでした。
 リユースという面では、若い世代を中心に古着の服を楽しんで着ることが広まってきているようです。今これだけ裂織が日本で盛んになっている背景には、かつて日常着として着られていた着物が魅力的な素材としてまだ手に入るということもあると思いますが、使う素材について、また裂織布の用途についても、まだまだ幅広い可能性があると感じました。そしてそのことが、これからの社会の中で、裂織のデザインが新たな価値を呈示することに、もっとつながればと思います。

(神奈川県 会員)